FINE PAPER x SILK SCREEN Exhibition

Graphics, Other

ファインペーパー × シルクスクリーン印刷
その技術力と可能性をグラフィックデザインで視覚化

Mission

創業60年を迎えた熊沢印刷工芸株式会社は、シルクスクリーン印刷に特化した日本有数の印刷会社です。インターネットやSNS、AIなどのデジタル技術の台頭により、印刷物の需要がますます減少する中、シルクスクリーン印刷の新しい技術、様々な表現の可能性を多くのデザイナーやクリエーターに伝え、その魅力をもっと知ってもらいたいと同社からモリデザインにご相談いただきました。

Solution

当初、熊沢印刷工芸はシルクスクリーン印刷の短いプロモーション映像の制作を想定していました。しかし、モリデザインは、シルクスクリーン印刷の特徴や触感を楽しめるクリエイター向けの印刷の見本帳と、その制作工程を辿りながら精巧な技術を紹介するドキュメンタリー映像の制作を組み合わせた、より体験型のアプローチを提案しました。二方向からアプローチすることで、シルクスクリーン印刷特有の技術への理解を深め、表現の可能性を感じてもらうことができると考えました。
また、最大限の効果を図るため、紙商社・株式会社竹尾のショールーム「青山見本帖」で、このプロジェクトを展示することを提案しました。このスペースはデザイナーやクリエイティブな人々が頻繁に訪れる場所で、プロジェクトの認知を高めるには最適な環境だと考えました。竹尾はこのプロジェクトにご賛同くださり、見本帳に使用する全ての紙と展示スペースを提供してくださることになりました。
6か月以上に及ぶ3社の綿密なコミュニケーションと制作プロセスを経て、見本帳が完成。見本帳に加え、シルクスクリーン印刷の厚みのあるインクの質感、紙質との相性などを大きなスケールで実感できるB1サイズのポスター7点も制作して展示しました。見本帳の制作工程を記録した映像、実際に使われたシルクスクリーンの版やフィルムなども展示することで、シルクスクリーン印刷を深く知ることのできる展示となりました。
クリエイターにとって創作のアイデアを広げるきっかけとなることを目的に企画した本展は、さまざまな方に来訪いただき高く評価されました。

製版から印刷物検品まで一連の印刷の流れを記録した映像は、その工程だけでなく熊沢印刷工芸社員の真摯な姿勢がこのような精度の高い印刷物を生み出すことを捉えています。



シルクスクリーン印刷の基礎を、学生や初心者に紹介するための配布用ブックレットも制作しました。紺色の紙に蛍光イエローで印刷した本誌は、シルクスクリーン印刷ならではの発色です。

Client:

Kumazawa Screen Printing, Inc. / TAKEO Co., Ltd.

Service:

  • Creative Direction
  • Creative Coordination
  • Content Development
  • Art Direction
  • Graphic Design
  • Project Management

Creative Collaborators:

Shuko Harada, Exhibit Design Supervission
Ooki Jingu, Videography
Masaru Kurebayashi, Text Editing
Takeshi Kume, Illustration (Booklet)

Year:

2024

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