Kumazawa Screen Printing Inc. 2020 Calendar
Graphics
シルク印刷の可能性を引き出し、
印刷業界をバックアップ。
Mission
デジタル媒体が急成長する現在、紙媒体の存在が薄れています。その状況を憂慮した熊沢印刷は、紙媒体の良さの再認識と印刷業界の活性化を目指し、シルク印刷の技術と魅力を伝えるカレンダー制作を決めました。熊沢印刷は、親交の深いデザイナー・彫刻家である五十嵐威暢氏に相談し、同氏が1970年代に描いた動物のイラストレーションを使用することにします。そして、五十嵐氏がカレンダーのデザイン会社にモリデザインを指名しました。このプロジェクトはシルク印刷のプロモーションという目的を果たすために、全国カレンダー展での受賞を使命とされます。
Solution
熊沢印刷は、シルク印刷ではトップクラスの技術を持っています。そこでモリデザインは、工場見学を行うなどシルク印刷の可能性をリサーチすることから始めました。熊沢印刷にとっては当たり前の技術も、グラフィックデザインの視点で見ると数多くの発見があり、そこから表現の新たな可能性を見出すことができました。これまでモノクロまたは1色刷りでしか表現されてこなかった五十嵐氏の動物イラストを、紙・色・テクスチャーを駆使し、それぞれの動物の特長に合わせた表現に進化させます。例えば、ライオンは紙に繊維を接着するフロッキー加工で毛並みを生み出し、ヘビは幾層にも重なるウロコを実現。シルク印刷+αの技法によって、見ても触っても楽しいカレンダーに仕上げ、さらにシルク印刷の新たな可能性と価値を示しました。その結果、全国カレンダー展では銀賞を受賞。その後、全ての入賞作品がドイツに送られ、欧州最大のカレンダー展Gregor Calendar Awardで、日本から出品された作品中トップの金賞を受賞しました。
“森 治樹さんのデザインには思い付きでない強さと美しいコミュニケーションが実現されている。”
五十嵐威暢
“モリデザインには当社スクリーン印刷技術をご説明させて頂き、五十嵐先生の動物たちをリアルに成長再現させた素晴らしいアイデアを盛り込んで頂けたと思います。”
熊沢印刷工芸株式会社 代表取締役 熊沢 豊